どこかで息を抜くべきだろう・・・
自分と葛藤しながら歩いていると、おばさんが私の後ろを着いて歩いてきているのに気付いた。
「おはようございます」
挨拶をすると、ちょこちょこと私の隣で一緒に歩き出した。
頑張って着いてこられているような感じがしたので、私も少しペースを落としてみる。
すごくあったかい雰囲気を持ったそのおばさんは、私よりも背が小さいので目線をなかなか合わせて話すことが出来ないのだけれど、一生懸命私に色んな話をしてくれた。
「タクシーに乗っていてね、調度こんな曇りの天気の日だったんだけれど・・・雲の向こうの方にね、お大師様が見えたのよ。今でもこの辺を歩いてるんじゃないかと思うことがあるわ」
不思議な話だった。
随分長く一緒に歩くな・・・家から遠くなっちゃうんじゃないかな?と思っていると、おばさんが一言
「このトンネルを抜ければ高知です」
「えっ、もう。」

思えばここまで約一週間、慣れないことだらけで戸惑うことも多かった。でも、やったことのないことをするのは怖くても、実際行動にしてみれば出来ないことではないんだということも分かってきた。
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2004年10月18日「お遍路小娘」の日記
タイトル:発心の道場から修行の道場へ
お遍路のまとう物として 白装束、菅傘、杖、があるが
それぞれ死装束、棺桶、墓石を意味すると聞いた。
(杖は弘法大師様ともいうけど)
いつでも死ぬ準備は出来ているという意味だろう。
昔は整備された道も道しるべもなく
弘法大師様を尊敬し敬う人、
口べらしのため家を出され帰る場所を失った人、
不治の病に侵された人などが死ぬまで歩き続けた道。
四国八十八カ所は、世界唯一
終わることのない道と言われているらしい。
ちょっと宗教みたいな話しになってしまうけど
一周するとちょうど円で結ばれ曼陀羅が完成し、
逆打ち(88から1へ打つ)は呪いという噂があるが
本当は順打ち(1から88)よりも困難なため
達成すれば3倍の効果があると言われている。
実際車で逆打ちしている夫婦をよく見かける。
(本を読んだり、道中人から聞いた話ですので
間違いありましたらご指摘下さい)
この環状線のような、かつて更に過酷だった道を私も歩いている。
今は整備され、道しるべがあり、距離がわかり、泊まる宿がある。
幸せだと思う。
この道をただ次の寺へ進むノルマとしてでなく、
もっと自分に近づけていきたい。
発心の道場徳島、ありがとうございました。
この一週間で、結願出来るまで頑張ろうと心に誓いました。
今から修行の道場高知に入ります。
posted by いとうあゆみ at 06:51 | 徳島 63648 | Comment(4) | TrackBack(0) | 徳島:発心の道場
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「きっと高知も中盤辺りになってくれば、ひとりで歩いてるんじゃないっていうことが実感出来てくると思うわ。あなたの傍にはいつもお大師様が居るように、感じてくると思う」
一言一言大切に確かめるように、そんなことを言っていた。
おばさんのその優しい声に、これから修行の道場と呼ばれる高知へ入る私の背中を、ポンと押してもらったような気がした。
「写真を撮ってあげましょうね」
おばさんは私の写真を撮ると、
「そのうち送りますね」
と言い今来た道をまた徳島の方へ戻って行った。
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お疲れさま〜。徳島制覇おめでとう!あゆみちゃんの言葉が毎日ダラダラすごしてる自分にすごくしみます。私もがんばんなきゃーと元気をもらってる感じです。天候に恵まれますように。がんばって!
Posted by しば at 2004年10月17日 21:58
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あの室戸岬へ向かって進む。おばさんとさよならした後、朝から曇ってはいたけれど次第に天気は悪くなり、確実に台風が近付いてきているのが感じられてきた。
目の前は一面灰色となり、不穏な空気が漂い始める。いつもは青々として透き通り綺麗な海も、荒れて波が高くなりつつある。とても不気味な1日だった。
それでも私は昨日と同じ時速6kmのペースで歩き、ひたすら24番札所最御崎寺を目指す。もしも明日台風が上陸するのなら、山寺である最御崎寺は今日のうちに打っておかなければ明後日何も出来なくなってしまう。
そんな思いで、ペースばかりを落とすことになる休憩はほとんど取らずに歩き続けた。少しずつ表示されたkm数が減っていく道標を心の糧にして進む。
ちょっとでもペースが落ちて次の道標が見えるのが遅くなると、自分を叱った。

左手に見え続ける太平洋はずっと荒れていた
そんな風に、躍起になって距離を稼いでいると、室戸岬に差し掛かる手前に真っ白で巨大な石像が見えてきた。
空がどんよりとした灰色というのもあってそれはすごく目立った。
地図で確認してみると、若い頃のお大師様、青年大師像だった。周りに人は一人も居なく、強風の中私はその巨大な像と一対一で向き合った。
ゴーゴーという風の音と共に、台風の迫り来る恐怖を感じつつ、真っ白い像を見つめた。
なんだか、ものすごく怖く見えたのは気のせいだったか。
私はしばらく、ひれ伏す思いでその像に見入っていた。

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2004年10月18日 タイトル:高知初日
台風が近づいているしけた海沿いを45キロ位歩いて24番を打った。
一日中風が強く、薄暗く不気味な日だった。
本当は高知はゆっくり、と考えていたが明日初めての台風で
予想外の足止めを食らった場合のことを考え、
進めるだけ進んだ。
岬なので風が強烈。明日どうしよう・・・
posted by いとうあゆみ at 17:37 | 徳島 63647 | Comment(0) | TrackBack(0) | 高知:修行の道場
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足の痛みと疲労と悪天候・・











